
厳しい気候と山間部という自然の中で、たび重なる飢饉と闘ってきた「県北」では、食の基本は雑穀です。
なだらかな山々の間に耕地がひらけ、多くの家でひえをつくり馬を飼い、早春の雪どけ水で水車を
回して雑穀の精製に利用、畑には主食を補う大根、じゃがいも、かぼちゃなどがつくられていました。
長い冬のための多様な保存、貯蔵、加工の工夫、風土を活かした豊富な食材の一つ一つに、
積み重ねられた主婦の知恵がこめられています。
かつて米のとれ高の少ないこの地方では、米に代わってそばが日常の食べものとして、
いろいろ工夫されています。なかでも手うちそばは、冠婚葬祭に欠くことができません。